レーザー治療

レーザー治療とは

 

レーザーとは

医療分野でもレーザーは多く使われています。外科・眼科・皮膚科・耳鼻咽喉科・産婦人科など様々な分野で早くから使われています。最近は、レーザー治療がテレビや雑誌などで「安全で痛みが少なく、副作用の少ない画期的な治療」として紹介されることも多くなりました。

 

レーザーは1秒間におよそ1兆回以上も振動するエネルギーの強い光です。その種類は100種類以上あり、あらゆる分野で大活躍しています。歯科でも様々なレーザー治療器がありますが、当院ではNd-YAG(ネオジウム-ヤグ)レーザーを使った治療を行っています。

 

レーザーは光のエネルギーが熱エネルギーにかわり、生体の表面に限られるので、周りの組織への影響が少ない安全なもので、歯科治療に最適で体に優しいレーザーなのです。レーザーは出血させずに悪いところを除去するだけで無く、痛みを和らげたりハレをおさえ、傷の治りを早くする効果もあります。

 

また、副作用も少なく、妊娠中の方や、高血圧の方、心臓疾患でワーファリンを服用されている方、人工透析されている方でも、適切な診断と指導のもとで、レーザー治療を受けて頂くことができます。

 

レーザーの適応症

 

今までの歯科治療といえば「抜く」「削る」「痛い」などといった不快なイメージが強かったのですが、レーザーは痛みを和らげ、「抜く」とか「削る」ことを最小限にします。歯ぐきなどのハレをおさえ、歯周病を治療したり、むし歯になってしまったら必要最低限の除去治療ができるほか、歯を白くするなどの特別な処置にも応用できます。以下はレーザーの代表的な適応例です。

 

むし歯予防と治療

 

歯の溝は複雑で深く入り組んでいるため、そこにたまってしまった食べかすなどは歯ブラシだけでは取り除くのは難しいものです。レーザーは歯ブラシが届かないところでも、熱エネルギーでむし歯の原因となるムシ歯菌をやっつけます。しかもレーザーによって歯が強くなり、むし歯になりにくくなる他、歯を強くするためのフッ素も浸透し易くなります。むし歯の程度によってはレーザー治療のみで、むし歯の進行を止めたり、除去することもできます。

 

知覚過敏

 

水を飲んだり歯ブラシをあてると歯がしみるといった症状はありませんか?その原因として知覚過敏が考えられます。これは象牙細管という歯の神経につながる孔(あな)が開いていて神経が刺激されるからです。こんなときレーザーで治療すると歯の表面に薄い膜ができて孔(あな)をふさぎ、歯の神経を保護するので痛みやしみることを防ぐことが出来ます。

 

歯周病治療

 

歯周病は歯ぐきから血が出たり口臭がひどくなったりして、そのまま放っておくと歯が抜けてしまうことだってあります。こんな時もレーザーは活躍します。歯と歯ぐきの間の溝にレーザーをあてて歯周病菌をやっつけます。レーザーをあてることで歯周病の原因となっている細菌が急激に減り、ウミが出て、出血や痛みがおさまり、治療を早くします。ブラッシング指導・歯石除去などの歯周病治療と併行してレーザー治療を行います。

 

メラニン色素沈着

 

メラニンという色素により、歯ぐきが黒くなることがあります。こんな時もレーザーは黒ずみをきわめて短時間で除去します。数日後にはもとのきれいなピンク色の歯ぐきに生まれ変わります。